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「成り」は進化、「持ち駒」は再出撃。虫メカで遊ぶ『ムシバトル将棋』

「成り」は進化、「持ち駒」は再出撃。虫メカで遊ぶ『ムシバトル将棋』

カブトムシが王将になり、バッタが桂馬として駒を飛び越える。相手から取った駒は格納庫に入り、自分の仲間として盤上へ再出撃する。

『ムシバトル将棋』は、虫をモチーフにしたメカで対局する、9×9マスの将棋ゲームです。

盤上に並ぶのは個性のある虫メカたち。駒の動きや成り、持ち駒といった将棋の仕組みを、ユニットの移動や進化として表現しています。

ゲームで使用しているキービジュアル。虫メカの世界観を表現したイメージです。

目次

きっかけは、子どもが学童で触れていた将棋

作ろうと思ったきっかけは、子どもが学童で将棋を少しやっていると聞いたことでした。ただ、駒の動かし方などは、まだあまり理解していない様子でした。

それなら、初心者でも遊びやすい将棋を作ってみよう。駒を虫にしたら、もっと取っつきやすくなるかもしれない。そう考えたのが『ムシバトル将棋』の出発点です。

そこから、将棋には「成り」があることに着目しました。虫をロボットにして、成ると姿が変わって進化するように見せたら、さらに楽しめるのではないか。駒を前に進めることにも、「進化させてみたい」という楽しみを持たせられそうだと思いました。

同じゲームで遊ぶなら、次の一手を考えながら楽しめる将棋に親しんでくれたらうれしい。親としてそんな思いもありました。まずは虫ロボを動かすことを楽しみながら、少しずつ駒の動きや将棋の面白さに触れてほしいと思って作りました。

カブトムシが率いる、盤上の虫メカたち

先手はカブトムシを王将とする「ビートル隊」、後手はクワガタを玉将とする「スタッグ隊」。それぞれの駒にも、虫の姿と役割が割り当てられています。

将棋の駒 虫メカ
王将・玉将 カブトムシ・クワガタ
飛車 スズメバチ
角行 オニヤンマ
金将 カマキリ
銀将 クモ
桂馬 バッタ
香車 チョウ
歩兵 アリ

たとえば、バッタの桂馬は、ほかの駒を飛び越えて前方へジャンプ。アリの歩兵は、一歩ずつ前へ進みます。スズメバチの飛車は縦横に、オニヤンマの角行は斜めに盤上を駆け抜けます。

キャラクターの姿と動きを結び付けながら、駒の違いに触れられる構成です。「歩」「飛」といった将棋の駒名も表示できるので、虫メカの名前と将棋の名前を一緒に確かめられます。

最初の一手を、画面が手伝う

駒を動かす基本操作は、自分の駒を選んで、移動先を選ぶこと。ガイドを有効にすると動かせるマスが光り、どこへ進めるかを確認できます。

駒の特徴を知りたいときは、長押しで説明を開けます。対局の途中でも、その駒の動きを確認してから次の一手を考えられます。

駒の名前と移動方向のガイドを表示した9×9の対局画面。盤の左右に両軍の格納庫が並ぶ

開発時に撮影した実際の対局画面。盤上の駒名と移動方向のガイド、両軍の格納庫を確認できます。

初心者ガイドは、慣れ具合に合わせて3段階から選択できます。

  • はじめて:移動方向の矢印、動かせるマス、説明を表示。
  • ふつう:動かせるマスを表示。
  • ガイドなし:移動先のガイドに頼らず対局。

最初は画面の案内を見ながら。動きを覚えてきたら、表示を少し減らしてみる。同じゲームの中で、自分で考える範囲を少しずつ広げられます。

「成り」が、虫メカの進化になる

将棋では、一定の条件を満たすと駒を「成る」ことができ、動きが変わります。『ムシバトル将棋』では、この変化を虫メカの「進化」として見せています。

成るかどうかを選ぶ場面では、進化前と進化後の姿を表示。見た目の変化とともに、新しい動きを持つユニットへ切り替わります。

アリの歩兵と進化後のと金を左右に並べた比較イメージ

ゲームの駒画像をもとにAIで制作した進化の比較イメージです。実際のゲーム画面ではありません。

たとえば、前へ一歩ずつ進んでいたアリの歩兵は、と金になると金将と同じ動きになります。小さな一体が敵陣へ進み、動ける方向を増やす。将棋の成りが、ユニットの成長として目に見える場面です。

画面には「成る(進化)」と表示されるため、ゲームの言葉と将棋の用語もつながっています。

取った駒は、格納庫から再出撃

将棋の特徴のひとつが、相手から取った駒を自分の駒として使えることです。

本作では、この持ち駒の置き場を「格納庫」として表現しています。捕獲した虫メカを格納庫から選び、ルール上打てるマスへ再出撃させます。

盤上の駒を動かすか、格納庫の駒を投入するか。相手に取られた駒も、今度は相手側の戦力になるため、交換の先まで考える必要があります。

「持ち駒を打つ」という操作を、「仲間になったユニットを出撃させる」という場面として捉えられるところも、このゲームの特徴です。

ひとりでも、1台を囲んでふたりでも

対局方法は、コンピューター戦と、1台の端末を交代で操作するふたり対戦から選べます。

コンピューターの強さは「よわい」「ふつう」「つよい」の3段階。駒の動きを確かめるところから、相手の返しを考える対局へと、相手を切り替えられます。

ふたり対戦では、同じ盤面を見ながら遊べます。「その駒はどこに動ける?」「ここで進化するとどうなる?」と話しながら指す場面にも合う遊び方です。

途中の対局を再開する「つづきから」も用意しています。音量や駒名の表示、光や揺れの演出も調整でき、遊ぶ場所や好みに合わせて設定を変えられます。

将棋の仕組みと、虫メカの世界観をつなぐ

開発面では、将棋のルールを扱う部分と、虫メカの見た目や説明を扱う部分を分けています。

駒の種類や位置、成っているかどうかといった情報をもとに、移動や対局の状態を扱います。その情報に、虫メカの画像、名前、動きの説明を対応させて画面に表示する構成です。

この仕組みによって、桂馬としての動きを保ちながらバッタの姿で見せたり、飛車が成ったときに進化後の画像へ切り替えたりしています。

使用技術はNext.js、React、TypeScript。コンピューターの対局相手には、ブラウザーで動く軽量な思考処理を用いています。難易度に応じて、指せる手から選ぶ方式、駒の取り合いなどを評価する方式、相手の応手まで読む方式を切り替えています。

こうした仕組みの上に、移動先のガイドや進化の演出を重ねて、盤面の変化を見て理解できる画面を組み立てています。

好きな虫から、最初の一局へ

バッタを跳ばす。アリを一歩進める。カブトムシを守る。

『ムシバトル将棋』には、キャラクターを動かしながら、駒の役割を確かめていく入口があります。

子どもが学童で出会った将棋を、家でも楽しめるものにしたい。駒の動きがまだ分からなくても、「この虫を動かしたい」「進化させてみたい」という気持ちから始めてもらえたらと思っています。

最初は「はじめて」ガイドと一緒に。慣れてきたら、自分の読みで次の一手を。虫メカたちと遊ぶ時間が、将棋を楽しむきっかけになればうれしいです。

実際に遊んでみる

『ムシバトル将棋』は、ブラウザーから遊べます。

ムシバトル将棋を遊ぶ

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